触れて、感じて、迎える ─ ゲタ箱展の楽しみ方

Lee Loo オンラインギャラリー 隠れた名作に出会える アートを訪ねて

前編では、わたしとこの展覧会の出会いを書かせてもらいました。今日、6月13日、第12回ゲタ箱展がいよいよ開幕します。

後編では、会場に足を運ぶ前に少し知っておくと楽しみが増えるかもしれないことを、いくつかお伝えしようと思います。


手に取って、感触を確かめながら

ゲタ箱展の大きな特徴のひとつは、作品を直接手に取って楽しむことができるという点です。

ガラスケースの向こうに閉じ込めるのではなく、触れ、重さを感じ、素材のざらつきや滑らかさを確かめながら鑑賞できる。そういう体験がここには用意されています。視覚だけでなく、手のひらで受け取ることができる。それだけで、作品との距離がぐっと縮まります。


入札という、参加のかたち

ゲタ箱展には、通常のギャラリーとは少し違う仕組みがあります。

出品された作品には、作品情報とともに「最低入札金額」が記されています。気に入った作品があれば、その金額から誰でも入札できます。もし他の方が先に入札しているなら、自分がより高い金額を提示することもできます。購入の流れや詳細については、会場スタッフが丁寧に説明してくれますので、初めての方もどうか安心していただければと思います。

「欲しい」という気持ちが動いたとき、その気持ちのまま参加できる仕組みです。

わたし自身も、過去の回で入札して手元に迎えた作品がいくつかあります。今も部屋に飾っているのですが、毎年ひとつずつ、お気に入りの作品が増えていく。それもまた、ゲタ箱展ならではの楽しみかもしれません。


今年、楽しみにしている作品と作家たち

芸術文化研究所の研究員の方々は、自身の作家活動と並行しながら、この展覧会やレジデンスの準備を担ってこられた方々です。その意味で、今回の研究員展に並ぶ作品は、ぜひゆっくりと見てほしい場所でもあります。

彫刻家の日原公大さんをはじめ、市村多眞美さん、角谷琴音さん、そしてLee Looでもご紹介している彫刻家の田中茂さんの作品も展示されます。絵画では株田昌彦さん、渡辺ふくさんも出品されていて、二紀会などの公募展で活躍する実力派の方々の作品も並びます。

それから個人的な楽しみをひとつ。毎年、内田充さんが出品される「猫」をモチーフにした立体作品があって、見るたびに思わず顔がほころびます。ユーモアがあって、どこか温かい。ああ、今年も会いに来たな、と思う作品です。


同時開催のご案内

今回、2つの展覧会が同時開催されています。

ひとつは「第16回 芸術文化研究所研究員展」。阿久津まみさん、市村多眞美さん、鹿山卓耶さん、日原公大さんによる立体・平面作品が、大田原市芸術文化研究所1階に展示されます。

もうひとつは「プチ・アート大田原 Vol.5」。大田原市役所本庁舎1階ロビーを会場に、6月2日(火)〜6月28日(日)の期間、国内外の作家による作品約20点が並んでいます(8:30〜16:30、土日は17:00まで)。市役所に足を運んだついでに、気軽に立ち寄ることができます。


会場へのアクセス

大田原市芸術文化研究所(栃木県大田原市中野内580)へは、自家用車またはJRでのアクセスが一般的です。

自家用車・レンタカーの場合は、東北自動車道・西那須野塩原ICを降り、国道400・461号を大田原市方面へ直進。那珂橋西交差点(ホテル花月)を右折し、県道27号沿い右手です。ICから約30km、50分ほど。

JRをご利用の場合、那須塩原駅(東北本線・東北新幹線)からは大田原市営バス・雲巌寺線で「田町ロータリー」バス停下車後、タクシー(山和タクシー:0287-29-3838)で芸術文化研究所へ。西那須野駅(東北本線)からは、関東バス・五峰の湯線「五峰の湯」バス停下車後、タクシーでのアクセスもあります。


足を運ぶ方へ

下駄箱の扉をひらくように。小さなマスのなかに何が待っているか、開けてみるまではわからない。

そんな出会いを探しに、会期中に時間を作っていただけたら、わたしも嬉しいです。

公式サイト(大田原市芸術文化研究所):https://nasu-symposium.jp/ 公式Facebook・Instagram:チラシのQRコードよりご確認ください

前編はこちら:[https://gallery-leeloo.com/?p=505

── Lee Loo 恭子

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