前編では、Lee Loo を立ち上げるまでの起点 ── 前職の印刷会社で出会った美術団体と作家さんたち、そして遅道と田中先生とのご縁 ── をお話ししました。
前編はこちら→https://gallery-leeloo.com/lee-loo-sculptors-part1/
後編では、わたしが彫刻家たちのお気に入り作品に触れて感じている、立体作品ならではの魅力と楽しみ方 についてお話ししたいと思います。
360 度から見つける、作品の多様な表情
立体作品の魅力は、あらゆる角度から作品を楽しめる ことです。
正面、横、後ろ、斜め、見上げたり、見下ろしたり ── 光のあたる角度によって、ひとつの作品がいくつもの表情を見せてくれます。そして自分の視点で「どう感じるか」を見つけることが、立体作品ならではの楽しみ方だと思います。
立体作品を撮影するとき、わたしはひとつの作品を 360 度ぐるりと見渡しながらシャッターを切ります。作家さんが「正面」と定義するアングルだけでなく、作品によっては思いがけないトリックが隠れていたり、ユニークな表情が現れたりすることがあるからです。表現力が際立つと感じた箇所をピンポイントで切り取ることも、何度もあります。
また、自分が「好き」と感じた角度で飾る。それもまた、立体作品ならではの醍醐味です。
素材ごとの質感 ── 機械では作れない手仕事
立体作品は、作家さんによって素材がさまざまです(陶彫、木彫、テラコッタ、金属など)。
例えば陶彫であれば、粘土の色味や温かみ、焼き上った後の罅や自然な凹凸。木彫であれば、木目や削り跡が、そのまま作品の表情になります。
印刷会社時代、わたしは作品撮影の現場で、作家さんが「もう一度直したい」と仰る場面に何度も立ち会ってきました。完成したように見える作品でも、作家にとってはまだ手を入れたい箇所があるのです。
ひと彫りずつ、削っては足し、足しては削る。納得がいくまで何度でも見直して、手を加えていく ── そんな妥協のない作家の手仕事が、立体作品の表情を、ひとつずつ作り上げていきます。
空間に馴染む存在感
立体作品 ── 特に陶彫を部屋に飾ると、不思議と存在感がナチュラルなものへと変化していきます。
「どーん」と空間を支配する大きな存在感ではなく、暮らしの中にゆっくりと馴染む、溶けていく感覚 に近いかもしれません。それはきっと、素材そのものが、自然な質感を持っているからでしょう。
わたし自身も、これまで出会ってきた立体作品を、自宅の棚やリビングに飾っています。絵画や写真、暮らしの道具と並んでいるのに、それぞれの作品が違和感なく、その場所に佇んでいるのです。



これも、立体作品の魅力のひとつだと、わたしは思っています。
自分の暮らしに、迎えてみる
わたしのように、絵画や写真と並べて立体作品を飾るのも素敵ですし、まずは一つ気になる作品を迎えてみるのも良いかもしれません。
普段から絵画やインテリアが好きな方、芸術品全般を愛されている方、そしていろんな絵画を購入されてきた方にこそ、アートを選ぶ選択肢の中に 「立体作品」も加えていただける と嬉しいです。
もし Lee Loo の作家さんに興味を持ってくださったなら、ぜひ 美術団体の展覧会や作家さんの個展で、実物に触れてみてください。
そのうえで、ご自身の暮らしに作品を 迎える準備 をしてくださったとしたら、なお嬉しいです。
Lee Loo が、その出会いのきっかけになることを願って。
── Lee Loo 恭子

